Meta-NaviProduced by 深江特殊鋼株式会社

不水溶性切削油とは

読み: ふすいようせいせっさくゆ

不水溶性切削油とは、水で希釈せずそのまま使用する油性の切削液であり、潤滑性に優れ難削材や深穴加工などの重切削に用いられる切削油剤である。

Meta-Navi bridge

まずはお気軽にご相談ください

図面や仕様が固まっていなくても構いません。条件を整理しながらMeta-Naviで相談できます。

概要

切削加工では、工具と材料の摩擦を減らし発生する熱を逃がすために切削液を使用する。切削液は大きく分けて、水で希釈せず原液のまま使う油性タイプと、水で希釈して使う水溶性タイプがある。JIS K 2241では前者を1種(不水溶性切削油剤)、後者を2種・3種(水溶性切削油剤)に分類している。不水溶性切削油はこの1種にあたり、鉱油や動植物油を基材とする。

特性

不水溶性切削油は油膜が切れにくく潤滑性に優れるため、工具と材料の間の摩擦抵抗を下げやすい。冷却性は水溶性タイプに劣るが、防錆性や潤滑性を重視する重切削・難削材加工、深穴加工のような切りくず排出を油膜で助けたい工程で選ばれることが多い。

水溶性クーラントとの違い

不水溶性切削油と水溶性クーラントの主な違いは、冷却性と潤滑性のバランスにある。水溶性クーラントは水を主成分とするため冷却性に優れる一方、潤滑性は不水溶性切削油に劣る。深穴加工のように切削点が工具の奥深くにあり、油膜切れが工具摩耗に直結しやすい加工では、潤滑性を優先して不水溶性切削油が選ばれる場合がある。どちらを選ぶかは、材質・加工条件・求める面粗度によって変わる。

実務での注意点

不水溶性切削油は引火点が水溶性クーラントより低いため、保管・取り扱い時の防火管理が必要になる。また、ミスト化した油分が作業環境に影響するため、集塵・換気設備の有無も選定条件に含める必要がある。

よくある誤解

切削油は水溶性でも不水溶性でも、冷却・潤滑の性能に大差はない。

水溶性は水を主成分とするため冷却性に優れ、不水溶性は油膜が切れにくく潤滑性に優れるというように、性能の重心が異なる。加工条件に応じて使い分ける必要がある。

不水溶性切削油は薄めて使うこともできる。

不水溶性切削油は原液のまま使用することを前提に設計されており、希釈すると本来の潤滑性能が発揮されない。希釈して使うのは水溶性タイプの切削油剤である。

よくある質問

深穴加工ではどちらの切削液が使われますか?+
潤滑性を重視する場合は不水溶性切削油、冷却性や切りくずの洗い流しを重視する場合は水溶性クーラントが選ばれる。材質や工法(ガンドリル・BTA)によって適した種類が変わるため、加工条件に応じて選定される。
不水溶性切削油の取り扱いで注意すべき点は何ですか?+
引火点が水溶性タイプより低いため、保管場所の防火管理と、ミスト化した油分に対する換気・集塵対策が必要になる。
不水溶性と水溶性は混ぜて使えますか?+
基材が油と水で異なるため、混合すると分離やエマルションの破壊が起きやすい。用途ごとに系統を分けて管理するのが一般的である。

関連用語

出典

  1. JIS K 2241(切削油剤)
  2. BTA・ガンドリル加工.com 技術コラム「ガンドリルマシンの特徴と構造について」(深江特殊鋼)

このページの情報は役に立ちましたか?

Meta-Navi bridge

ここまでご覧いただいた方へ

条件が固まっていなくても大丈夫です。図面や仕様が手元になくても、まずはMeta-Naviにご相談ください。