打痕とは
読み: だこん
打痕とは、部品の表面に工具や異物が当たることで生じる、局所的なくぼみ状の傷である。
概要
打痕は、加工中の工具接触、搬送時の部品同士の接触、置き方による荷重集中など、様々な場面で発生しうる表面欠陥である。切削加工そのものによる傷とは異なり、意図しない外力によって生じる点が特徴で、深さや大きさが不規則になりやすい。
発生しやすい場面
加工工程間の搬送・積み重ね、クレーンでの吊り上げ、治具への着脱の際に、部品同士や治具との接触で生じることが多い。特に長尺のシャフトやロールのように重量があり取り回しに手間がかかる部品、あるいはアルミ・銅のように表面が柔らかい材質では、わずかな接触でも打痕がつきやすい。
検出と対応
目視やボアスコープによる外観確認で発見される。表面粗さの数値上は問題なくても、局所的な打痕は外観検査で不合格になる場合がある。発生した場合、深さによってはラップ加工や研磨で除去できることもあるが、機能面(はめあい、シール面など)に関わる打痕は補修不可として扱われることもある。
よくある誤解
✕ 打痕は表面粗さの数値が良ければ問題ない。
○ 表面粗さは全体的な凹凸の平均的な指標であり、局所的な打痕の有無とは別の評価軸である。粗さの数値が良くても打痕があれば外観検査で不合格になることがある。
✕ 打痕は軽微であれば加工不良ではない。
○ シール面やはめあい面にかかる打痕は、機能に直接影響するため軽微でも問題になる場合がある。打痕が発生した部位が機能面かどうかで扱いが変わる。
よくある質問
打痕はどうやって見つけますか?+
目視での外観検査が基本で、内面の打痕はボアスコープで確認する。表面粗さ測定機では局所的な打痕を検出しにくいため、外観検査と併用する必要がある。
打痕は修正できますか?+
深さが浅ければラップ加工や研磨で除去できる場合がある。ただし機能面(シール面、はめあい面)にかかる打痕は、修正しても寸法・面精度が保証できず、補修不可として扱われることもある。
打痕を防ぐにはどうすればよいですか?+
搬送・積み重ね時に部品同士が直接接触しないよう緩衝材を使う、専用治具で保持するなど、取り回しの工程で接触機会を減らすことが基本の対策になる。
関連用語
出典
- 表面欠陥検査における目視検査の一般的な分類(打痕・傷・鋳巣等)
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