ボアスコープとは
読み: ぼあすこーぷ
ボアスコープとは、細い挿入部の先端にレンズやカメラを備え、深穴や配管の内部など直接目視できない部位の内面を観察するための光学検査機器である。
概要
深穴やパイプの内面は、外側から目視することができない。ボアスコープは、細長い挿入部の先端に対物レンズと照明を備え、内面の映像を手元の接眼部やモニターに映し出すことで、傷・打痕・鋳巣・工具の当たり跡といった内面の状態を確認する検査機器である。硬性(まっすぐな挿入部)と軟性(曲げられる挿入部)の種類がある。
深穴加工の検査での役割
深穴加工では、加工後の内面を確認する手段として使われる。目視での外観確認に相当するもので、寸法や粗さの数値そのものを測るものではないが、傷や工具マーク、局所的な打痕といった、数値検査だけでは見つけにくい欠陥を早期に発見できる。表面粗さ測定機や真円度測定機による数値検査と組み合わせて使われることが多い。
限界
ボアスコープはあくまで目視による定性的な確認であり、粗さや真円度の数値そのものは得られない。傷の深さや大きさを正確に数値化したい場合は、別途測定機での確認が必要になる。挿入部の径より細い穴には入らないため、対応できる穴径には下限がある。
よくある誤解
✕ ボアスコープで内面を見れば粗さの数値も分かる。
○ ボアスコープは映像による目視確認の機器であり、Ra・Rzのような数値を直接算出するものではない。数値が必要な場合は表面粗さ測定機での測定が別途必要である。
✕ どんな細い穴でもボアスコープで内部を確認できる。
○ 挿入部の外径より細い穴には入らないため、対応できる穴径には下限がある。細径の深穴では対応可否を事前に確認する必要がある。
よくある質問
ボアスコープはどんな欠陥を発見できますか?+
内面の傷、打痕、工具の当たり跡、鋳造品であれば鋳巣といった外観上の欠陥を目視で発見できる。数値としての粗さや真円度の測定はできないため、必要に応じて他の測定機と併用する。
深穴加工の全数検査に使われますか?+
全数に使う場合もあれば、抜取検査や初品検査の一環として使う場合もあり、要求品質や数量によって運用が変わる。
どのくらいの深さまで観察できますか?+
機器の挿入部の長さによって上限が決まる。深穴加工で扱う長尺の穴では、対応できる挿入長を持つボアスコープを選ぶ必要がある。
関連用語
出典
- 非破壊検査(目視試験)分野における工業用内視鏡の一般的な位置づけ
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