Meta-NaviProduced by 深江特殊鋼株式会社

貫通穴とは

読み: かんつうあな

貫通穴とは、ワークの一方の面から反対側の面まで完全に通り抜けている穴のことである。

Meta-Navi bridge

まずはお気軽にご相談ください

図面や仕様が固まっていなくても構いません。条件を整理しながらMeta-Naviで相談できます。

概要

貫通穴は、ボルト穴や配管穴、ドローチューブのような部品内部を通す流路など、ワークを完全に貫いて反対側まで通す穴である。ガンドリル加工では、小さな止まり穴から長い貫通穴まで幅広い深さの穴に対応できることが特長の一つとされており、深穴加工が扱う穴の中でも代表的な形態にあたる。

貫通穴は工具が反対側に抜けるため、止まり穴に比べて切りくずや切削油の排出経路を確保しやすい一方、出口側の面にバリが出やすいという別の課題がある。

止まり穴との違い

止まり穴は穴底が閉じているため切りくずの逃げ場が限られるのに対し、貫通穴は工具が抜ける瞬間に切削抵抗が急に変化し、出口側にバリが発生しやすい。特に肉厚が薄いパイプ状のワークでは、出口付近で工具の抵抗が抜けることでワークがわずかに変形したり、びびりが発生したりすることもある。

そのため、貫通穴だから止まり穴より簡単というわけではなく、出口側の面品位や寸法精度をどこまで求めるかによって、貫通穴特有の難しさが生じる。

片側加工と両側加工

深穴の貫通加工では、一方向からのみ工具を送り込んで貫通させる片側貫通と、両側から交互に加工して中央付近で合わせる両側貫通の二通りの進め方がある。基本的には両側貫通で加工されることが多いが、孔径と長さによっては片側貫通で対応できる場合もある。

両側から加工する場合は、両側の軸線がずれると穴の中心付近で段差や偏心が生じることがあるため、加工設備の位置決め精度が仕上がりを左右する。

深穴加工での位置づけと発注時の確認事項

貫通穴は、ガンドリル加工・BTA加工のいずれの工法でも扱える基本的な穴の形態だが、L/D比が大きくなるほど、片側加工か両側加工か、出口側のバリ取りをどこまで行うかといった条件が加工の難度と費用に影響する。

発注時には、穴径・深さに加えて、片側貫通と両側貫通のどちらを想定しているか、出口側の面品位やバリの許容範囲を明確にしておくと、見積もりや納期の見通しが立てやすくなる。

よくある誤解

貫通穴は工具が抜けるだけなので、止まり穴より必ず簡単である。

貫通穴は出口側でバリが出やすく、肉厚の薄いワークでは出口付近の変形やびびりも起きやすい。切りくず排出は止まり穴より有利だが、出口側の課題は別に管理する必要がある。

深穴の貫通加工は、常に一方向からの片側貫通で行われる。

孔径と長さによっては片側貫通が可能な場合もあるが、基本的には両側から加工する両側貫通が用いられることが多い。どちらで加工するかは加工先の設備・実績によって判断される。

よくある質問

貫通穴は必ず両側から加工されますか。+
基本的には両側から加工する両側貫通が用いられることが多いが、孔径と長さの条件によっては片側からの片側貫通で対応できる場合もある。どちらが適用できるかは加工先に確認するのが確実である。
貫通穴の出口側にできるバリは、加工費用に含まれますか。+
バリ取りの範囲や方法によって工数が変わるため、見積もりに含まれるかどうかは加工先や仕様によって異なる。出口側の面品位やバリの許容範囲を発注時に明確にしておくと、後からの追加費用を避けやすい。
両側貫通で加工した場合、中央付近に段差が出ることはありますか。+
両側の軸線がわずかにずれると、中央付近で段差や偏心が生じることがある。加工設備の位置決め精度と加工実績を踏まえて、許容できる精度かどうかを事前に確認しておくとよい。

関連用語

出典

  1. BTA・ガンドリル加工.com 技術コラム「深穴加工における問題点とその対策」(深江特殊鋼、片側貫通・両側貫通について)

このページの情報は役に立ちましたか?

Meta-Navi bridge

ここまでご覧いただいた方へ

条件が固まっていなくても大丈夫です。図面や仕様が手元になくても、まずはMeta-Naviにご相談ください。