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加工歪みとは

読み: かこうひずみ

加工歪みとは、切削加工や熱処理の過程でワーク内部の応力バランスが崩れ、加工後に反りや曲がりとして現れる形状変化である。

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概要

素材には、圧延や鍛造、熱処理の履歴に応じて内部に残留応力が存在する。切削加工でワークの一部を削り取ると、それまで応力がつり合っていた状態が崩れ、残った部分の応力が再配分されて反りや曲がりとして現れることがある。これが加工歪みである。

加工歪みは、削った直後にはわからず、後工程や検査段階で寸法が公差から外れて発覚することもある。

発生の機構

加工歪みは、大きく分けて素材由来の残留応力の解放、切削熱による局所的な熱膨張・収縮、クランプによる拘束の解除という3つの要因で起きる。素材由来の応力は、圧延や鋳造、溶接の履歴によって内部に不均一に残っており、加工で一部を除去するとバランスが崩れる。

切削熱は加工点周辺を局所的に膨張させ、冷える過程で収縮の仕方が不均一だと歪みが残る。クランプで固定していた形状は、クランプを外した瞬間に本来の応力状態へ戻ろうとして変形することがある。

深穴・長尺部品での歪み

長尺シャフトのような部品では、振れやしなり、たわみ、歪み、反り、曲がりといった現象が同時に問題になりやすい。加工ワークが長いほど加工の難易度が上がり、これらの現象による精度不良が起こりやすいことが実務上知られている。

深穴加工を含む工程では、ワークの保持方法や、荒加工と仕上げ加工の間に応力を落ち着かせる工程を挟むかどうかが、最終的な歪みの大きさに影響する。

対策

加工歪みへの対策としては、荒加工後に応力除去焼鈍のような熱処理を挟んで内部応力を緩和してから仕上げ加工に入る方法、クランプの締め付け方や順序を見直して局所的な拘束を減らす方法、切削条件を見直して加工熱の集中を抑える方法などがある。

歪みが問題になりやすい部品では、素材調達から熱処理、仕上げ加工までの工程順序をどう組むかが精度を左右する。

よくある誤解

加工歪みは切削条件が悪いときだけ起きる。

加工歪みは切削条件だけでなく、素材内部の残留応力やクランプの拘束状態など複数の要因で起きる。切削条件を最適化しても、素材由来の応力が原因で歪みが出る場合がある。

加工歪みは仕上げ加工の後に確認すればよい。

歪みは荒加工の時点で内部応力が解放されて生じることが多く、仕上げ加工の前に応力を落ち着かせる工程(応力除去焼鈍など)を挟むかどうかが最終的な精度に影響する。

よくある質問

加工歪みはなぜ起きるのですか?+
素材内部の残留応力が切削で解放されること、切削熱による局所的な膨張・収縮、クランプの拘束が外れることなど、複数の要因が重なって起きる。
長尺部品では歪みが起きやすいのですか?+
加工ワークが長いほど振れやしなり、たわみ、反り、曲がりといった現象が起きやすく、精度不良につながりやすい。ワーク保持方法や工程順序の工夫が対策になる。
加工歪みを防ぐにはどうすればよいですか?+
荒加工後に応力除去焼鈍などで内部応力を緩和してから仕上げ加工に入る、クランプの締め付け方を見直すといった対策がある。歪みが問題になりやすい部品では素材から熱処理までの工程順序が重要になる。

関連用語

出典

  1. 長尺シャフト加工におけるよくあるトラブルと対策(深江特殊鋼 BTA・ガンドリル加工.com)

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