ガンドリルマシンとは
読み: がんどりるましん
ガンドリルマシンとは、ガンドリルを用いた深穴加工専用の穴あけ機械であり、工具先端からの切削油噴出で切りくずを排出しながら高精度な深穴を加工する装置である。
概要
通常のドリルで深穴をあけようとすると、内部で切りくずが詰まりやすく、製品や工具を傷つける恐れがある。ガンドリルマシンは、ガンドリルと呼ばれる専用工具の先端から切削油を噴出させることで、この問題を解決した深穴加工専用の機械である。深江特殊鋼の技術コラムによれば、径公差・真円度・円筒度・面粗度に優れた高精度の穴あけ加工が可能であり、小径穴や傾斜穴、交差穴の加工にも対応できるとされている。
構造
ガンドリルマシンは、電気制御を行う制御盤、回転運動を与えるスピンドルユニット、加工に使うガンドリル、切りくずと切削液を排出するチップボックス、穴あけをサポートするガイドブッシュ、ワークを設置するステージ、切削油を溜める切削油タンク、細かいスラッジをろ過する遠心分離機・ろ過フィルターといった装置で構成される。
クーラントの循環と精度
ガンドリル先端から高圧で噴出されたクーラントは、切りくずとともにワーク外へ排出され、チップボックスからチップコンベアを経て機外に出される。使用済みのクーラントは遠心分離機と専用ろ過フィルターを通過してスラッジを除去したうえでタンクに戻され、循環使用される。また、ガイドブッシュが加工穴の中心軸からドリルがずれないよう固定する役割を果たしており、ガンドリルマシンの精密な穴あけ加工と優れた直進性は、この機構によるところが大きい。
対応範囲
深江特殊鋼が保有するガンドリルマシンは、自社開発機を含め3台である。最大ワークサイズ1,290×2,200、加工径φ4〜32、最大加工長1,500mmの範囲でガンドリル加工に対応している。SS材やSCM材、SKD材、伸銅など幅広い素材のほか、高硬度材やステンレス鋼、耐熱鋼などの難削材にも対応した実績がある。
深江特殊鋼が保有するガンドリルマシンの仕様
| 名称 | メーカー | サイズ |
|---|---|---|
| GS-1400 | 自社開発 | φ100×1000 |
| MHG-1200-1500NC | ミロク機械 | 1290×2200 |
| MS-2934 | 自社開発 | φ200×1000 |
※ 深江特殊鋼の保有設備の実績値。加工対象・条件により機種が選定される。
よくある誤解
✕ ガンドリルマシンは通常のドリルの穴あけ機と同じ仕組みで、深さが違うだけである。
○ ガンドリルマシンは工具先端からの高圧クーラント噴出とガイドブッシュによる位置決めを組み合わせた専用構造を持つ。通常のドリル機では対応できない深さ・直進性を実現している。
✕ ガンドリルマシンなら、どんな径の深穴でも同じ精度で加工できる。
○ 深江特殊鋼の設備では加工径φ4〜32が対応範囲であり、これより大きい径はBTA加工機が受け持つ。設備ごとに対応できる径・長さの範囲が決まっている。
よくある質問
ガンドリルマシンとBTAマシンはどう違いますか?+
ガンドリルマシンで対応できる素材は何ですか?+
ガンドリルマシンの精度はどのくらいですか?+
関連用語
出典
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