エアマイクロメータとは
読み: えあまいくろめーた
エアマイクロメータとは、圧縮空気をノズルから測定対象のすき間に吹き付け、その背圧または流量の変化を寸法差に換算して読み取る非接触式の精密測定器である。
概要
深穴やめねじの内径のように、接触式のプラグゲージや内側マイクロメータでは届きにくい、あるいは測定圧で変形しやすい部位の寸法を測る手段として使われる。空気の流れという物理量を介するため、測定子が測定面に直接触れない。触れないことで測定圧による変形や測定子の摩耗を避けられる、というのがこの方式の特長である。
深穴加工の分野では、細く深い穴の内径を接触式のプラグゲージで判定しきれない場合の補助的な測定手段として位置づけられることが多い。
原理
ノズルから対象物の測定面へ一定圧力の空気を送り込み、測定面とノズル先端のすき間の大小によって変化する背圧または流量を、圧力計・流量計を介して寸法値に換算する。すき間が狭くなるほど空気が流れにくくなり背圧が上がる、という関係を利用する仕組みである。
実際の測定前には、既知寸法のマスターリングやマスタープラグで校正し、圧力または流量の目盛りと寸法の対応を取っておく必要がある。この校正がずれていると、表示値と実寸法の対応がずれたまま測定が進む。
適した用途
深穴内径や小径穴の内径測定など、プラグゲージが入りにくい、あるいは接触測定では傷がつきやすい部位に向く。数μmオーダーの分解能を持つため、通り止まりゲージでは判定できない中間の寸法、たとえば公差の上下限に対してどの位置にあるかを数値として把握したい場合にも使われる。
限界と注意点
測定面に付着した油分・切粉・水分が背圧を乱すため、測定前の清掃と、測定環境の気温・気圧の管理が結果に影響する。プラグゲージのような合否判定器ではなく相対値を読む計測器であるため、絶対値の信頼性はマスターの精度に依存する。深穴の奥まで挿入する場合は、挿入部の長さがその穴の深さに対応しているかも確認が必要になる。
よくある誤解
✕ エアマイクロメータは特別な校正なしにそのまま寸法を読み取れる。
○ 測定前に既知寸法のマスターリング・マスタープラグで校正することが前提の計測器である。校正がずれていると、表示値と実寸法の対応がずれたまま測定が進む。
✕ 接触式測定より常に高精度である。
○ 分解能自体は高いが、測定面の汚れや温度変化の影響を受けやすく、環境管理を怠ると接触式より誤差が大きくなる場合がある。得意なのは深穴や小径穴など接触式が届きにくい部位の測定である。
よくある質問
エアマイクロメータとプラグゲージはどう違いますか?+
深穴の内径測定になぜ向いていますか?+
校正はどのくらいの頻度で必要ですか?+
関連用語
出典
- JIS Z 8103(計測用語)における測定方式の一般的な分類
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