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偏肉とは

読み: へんにく

偏肉とは、パイプや中空部品において、内径と外径の中心がずれることで肉厚が周方向に均一でなくなる状態を指す。

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概要

パイプやチューブ、深穴加工したシャフトなどの中空部品では、外径の中心と内径(穴)の中心が一致していれば肉厚は周方向に均一になる。しかし内外径の中心がずれると、片側は肉厚が厚く、反対側は薄くなる。この状態を偏肉と呼ぶ。深穴加工では、穴曲がりが偏肉の主な原因の一つになる。

発生の原因

素材段階での中心ずれ(素材自体の偏肉)と、加工段階での穴曲がりによる偏肉がある。深穴加工では、工具の振れやガイドパッドの当たり方、材質の硬さのばらつきによって工具が想定した軸線からずれることがあり、これが穴曲がりとなって偏肉として現れる。長尺・小径の穴ほど工具が撓みやすく、偏肉が生じやすい。

品質への影響と確認方法

偏肉が大きい部品は、圧力容器や油圧シリンダのように内圧を受ける用途では強度が偏った状態で使われることになり、想定外の変形や破損につながる可能性がある。確認には、内径と外径の中心を別々に測定して比較する方法や、超音波厚み計で周方向の肉厚を複数点測定する方法がある。

よくある誤解

外径と内径がそれぞれ公差内なら偏肉も問題ない。

外径・内径がそれぞれ公差内でも、両者の中心がずれていれば偏肉は発生する。偏肉の管理には、内外径それぞれの公差とは別に、中心のずれ(同軸度)や肉厚差を確認する必要がある。

偏肉は肉厚を測れば必ず分かる。

一方向だけの肉厚測定では偏肉を見落とすことがある。周方向の複数点で肉厚を測定し比較することで初めて偏肉の有無が分かる。

よくある質問

偏肉はどんな部品で問題になりますか?+
油圧シリンダのチューブや圧力容器など、内圧を受ける中空部品で特に問題になる。肉厚が偏っていると、強度が周方向で不均一になり、想定外の変形につながる可能性がある。
深穴加工の偏肉はどう防ぎますか?+
穴曲がりを抑えることが基本になる。工具剛性の高いBTA加工の選定や、素材の事前の芯出し、切削条件の管理によって穴曲がりを小さくし、結果として偏肉を抑える。
偏肉はどうやって確認しますか?+
内径と外径の中心をそれぞれ測定して比較する方法や、超音波厚み計で周方向の複数点の肉厚を測定して比較する方法がある。

関連用語

出典

  1. JIS G 3454(圧力配管用炭素鋼鋼管)における肉厚管理の一般的な考え方

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