マニホールドブロックとは
読み: まにほーるどぶろっく
マニホールドブロックとは、金属の塊に複数の穴をあけて内部で流路を交差・分岐させ、ガス・水・油などの流体を1系統から複数系統へ、あるいはその逆に集約・分配する部品である。
概要
配管を個別に何本も引き回すと、接続部の数だけ漏れのリスクと組み立て工数が増える。マニホールドブロックはこの問題を、1個の金属塊の内部に穴をあけて流路そのものを作ることで解決する部品である。外から見ると単なる角材やブロックだが、内部には複数方向から交差する穴があり、これが配管の分岐・合流点の役割を果たす。
用途は半導体製造装置のガス供給系、油圧・空圧機器のバルブ集合部、成形機の冷却水路など幅広い。装置がコンパクトになるほど配管を外に取り回す余地が減るため、マニホールドブロック化のニーズは増える傾向にある。
構造と穴加工の特徴
マニホールドブロックの内部穴は、ブロックの複数の面から穴をあけ、内部で交差させて一つの流路網を作る構成が一般的である。この「交差穴」は、それぞれの穴の中心軸をずらさずに交わらせる必要があり、位置精度が甘いと流路が塞がったり、意図しない隙間ができて流量やシール性に影響する。
交差部より奥の不要な穴は栓(プラグ)でふさぐことが多く、栓の座面となる穴底の面粗度や穴径公差も機能に直結する。深さのある穴は真直度が崩れやすく、穴曲がりが大きいと隣の穴と正しく交差しない。このため、複数の穴を持つマニホールドブロックでは、各穴を単独で見るのではなく穴同士の位置関係で精度を管理する必要がある。
対応材質と用途例
半導体・薬液系ではSUS316Lなど耐食性の高いステンレス鋼、油圧・空圧系ではS45CやSCM440などの構造用鋼、軽量化が必要な場合はアルミニウム合金が使われることが多い。伸銅板(銅合金の板材)を用いたシート成形機の冷却用マニホールドのように、材質は流体の種類(薬液・水・油・ガス)と使用圧力によって選定される。
深江特殊鋼では、伸銅板にφ14の深穴加工を施したシート成形機用冷却マニホールドの加工実績がある。素材の長手方向から深穴加工を行い、既存穴との接続などの残加工は発注者側で行う分担も可能である。
発注時に確認すべき点
マニホールドブロックの深穴加工を外注する場合、図面上で穴同士の交差位置・角度・公差がどこまで規定されているかを事前に確認する必要がある。交差穴は単穴の加工より治具設計や段取りの手間が増えるため、穴の本数と交差パターンが加工難易度とコストに直結する。
また、薬液・ガス配管用途では内面の面粗度や洗浄度が製品品質に関わるため、内面仕上げの要求水準(面粗度の指定値や検査方法)を早い段階で共有すると見積もりの精度が上がる。
よくある誤解
✕ マニホールドブロックの穴は、それぞれ独立した単穴として発注すればよい。
○ 内部で交差させる構造のため、穴同士の中心軸のずれが機能に直結する。単穴ごとの公差だけでなく、穴間の位置関係(交差角度・交差位置)を図面で明示する必要がある。
✕ アルミでもステンレスでも、マニホールドブロックの加工方法は同じである。
○ 材質によって切りくずの性質や工具摩耗の傾向が異なる。特に耐食性を要する薬液・ガス系ではSUS316Lなどのステンレス鋼が選ばれることが多く、加工条件は材質ごとに調整が必要になる。
よくある質問
マニホールドブロックの穴あけで最も難しい点は何ですか?+
小径の穴が多いマニホールドブロックでもBTA加工で対応できますか?+
半導体用途のガス系マニホールドブロックは、一般の油圧用と何が違いますか?+
関連用語
出典
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