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焼きなましとは?機械加工・材料調達の相談に対応

焼きなましとは?

焼きなましの種類と工程順序を、図面でどう指定するか

まず決めるのは、どの種類の焼きなましを工程のどこに挟むかです。完全焼なましと応力除去焼なましでは目的も温度域も別物で、粗加工と仕上げのどちらの後に入れるかで寸法の安定が変わります。種類・硬さ・硬化層深さの書き方はJISの記号で決まっています。

  • 焼なましは平衡に近い組織を狙う徐冷、焼ならしは空冷(S45Cで820〜870℃から)、焼入れは急冷、という冷却速度の違いで分かれる(JIS G 0201:2000の定義)
  • 軟化の到達点は処理で違う。SCr420の熱間圧延材85HRB程度が、A1変態点以下の低温焼なましで80HRB程度、完全焼なましで78HRB程度まで下がる(特殊鋼 2021年5月号)
  • 球状化焼なまし後の硬さの目安は、軸受鋼SUJ2で約90HRB、肌焼鋼SCr420で約75HRB(特殊鋼 2021年5月号)
  • 熱処理の種類はJIS B 0122の加工方法記号で図面に書ける。焼なましHA、完全焼なましHAF、応力除去焼なましHAR、焼ならしHNR、焼入焼戻しHQ-HT
  • GFAやDH2Fのようなプリハードン鋼は調質済みで納入されるため、熱処理の指定自体が不要。素材区分を誤ると要らない熱処理費が乗る(大同特殊鋼の技術資料)
  • 大型機械加工
焼きなましとは?

当社の焼きなまし事例紹介します。

焼きなましとは?焼きなましの種類や加工事例に関してご紹介します。

図面・材料・納期で迷ったら

焼きなましとは?の加工相談

対応できる加工

  • 工具鋼・金型部品の材料調達
  • 熱処理前後の機械加工
  • 治具・耐摩耗部品の見積り

相談できる内容

  • 図面から加工可否を確認
  • 材質変更・工法変更の比較
  • 希望納期と予算に合わせた見積り
図面・仕様を送って相談する

焼きなましとは

焼なましには色々な種類があり、熱処理方法が違います。
材質や加工方法により焼なましの処理方法が変わります。
また焼なましの呼び方として、「焼鈍」「マルエー(Ⓐ)」「SR(ストレスリリース)」「アニール(アニーリング)」などがあります。

焼なましには、目的によって「完全焼なまし」「応力除去焼なまし」「球状焼なまし」「拡散焼なまし」などに分けられます。目的に合わせた温度で焼なましを行うことで、さまざまな性質改善が実現できます。以下焼なましの種類をいくつかご説明致します。

 

 

焼きなましの種類に関して

  • ①完全焼なまし

    完全焼きなましは、最も一般的な焼なまし処理の方法です。鋼材を可能な限り柔らかくする事が出来ます。冷間鍛造や引き抜き加工、切削加工前の処理によく施されます。
    また不必要な残留応力の除去や、鋳鋼品や熱間鍛造品などで結晶粒が粗大化したものを標準組織に回復させる事が出来ます。
    処理方法はオーステナイト化温度以上(+30℃~50℃)に加熱し、一定時間保持したあとに炉冷し約500℃付近で放冷します

 

  • ②低温焼なまし

    低温焼きなましは、簡便な焼なまし処理方法です。鋼材の溶断後や鍛造後の硬度を下げたり、切削性、冷間加工性、残留応力の除去をしたりするなど、完全焼なまし処理の代用としてよく用いられます。
    A1変態点以下の温度に加熱し、一定時間保持したあとに空冷又は炉冷します。

 

  • ③応力除去焼なまし

    応力除去焼きなましは、鍛造・鋳造・圧延・引き抜き・機械加工や溶接などで発生する残留応力を除去する処理で、別名歪取り焼なましとも言います。
    材質や目的に応じて熱処理方法が変わりますが、処理温度が高ければ高いほど応力はよく除去できる反面、製品の形状によっては温度が高いと変形する恐れがあります。
    また焼入れ・焼戻しをした材料の場合は焼戻し温度よりマイナス20℃以上が一般的となります。

 

  • ④球状化焼なまし

    球状化焼きなましは、炭化物を球状化して、焼きなまし硬さをより低くし、加工性などをよくする処理のことを言います。
    特徴としては、完全焼きましと比較をすると硬さが低くなることです。また、高炭素鋼において被削性の向上と冷間鍛造、冷間圧造などの過酷な条件で加工する場合に施されます。
    さらに、軸受鋼では焼入れ焼戻し硬さと組織を安定させてベアリングの性能を引き出すことができます。
    球状化前処理として焼ならし処理をすることがあります。
    熱処理方法は700℃~800℃程度の間で長時間加熱または加熱、冷却を繰り返し後、ゆっくりと炉内で冷却しセメンタイトを球状化する操作となります。
    材質により球状化のし易さ、求められる球状化率により、いろいろな熱処理方法があります。

 

  • ⑤拡散焼なまし

拡散焼きなましは、別名ソーキングとも言います。鋼材の製造時に鋼材を高温のオーステナイト状態で加熱してする熱処理です。
これにより、成分や不純物の均質化を行い、偏析(材料中の組織や濃度のむら)を減らすことができます。
基本的に加熱温度や時間が増えると比例して、効果も大きくなります。
拡散焼きなましの効果として、快削鋼では赤熱脆性が防止され、軸受鋼では調質後の炭化物偏析がなくなり、工具鋼では切削性と寿命が改善し、ステンレス鋼では耐食性が向上し、耐熱鋼ではクリープ強さが著しく高くなることが挙げられます。

 

  • ⑥光輝焼なまし

光輝焼きなましは、主にステンレス材に施される焼きなましです。大気中のような酸化性雰囲気にて行われる焼鈍においては、金属表面に酸化スケールが生成するため、この後の酸洗工程にて、酸化スケールを除去する方法が取られています。
このため表面がダル肌となり白色を帯びます。これに対して光輝焼鈍では無酸化性雰囲気中にて処理するため、酸化スケールの生成が無く、焼鈍前と同じ金属表面を得る事ができ、酸洗工程が不要となります。
一般的に装飾用など、鏡のような表面光沢を必要とする場合に光輝焼鈍が用いられ、研磨工程の省略または負荷の軽減が図れます。

 

 

機械加工においての熱処理について

④~⑥は鋼材の製造工程で鉄鋼メーカーにて処理がされていますが、機械加工において、大型鍛造品や長尺物、複雑形状、薄い素材での立体構造など焼なましが必要なケースがあると思います。

現在、設計段階で図面に指示頂く事が殆どとなっておりますが、指示がない場合でも、在留応力や歪みのリスクを回避する為、応力除去や完全焼きなましを行う事があります。

焼きなましの効果により、金属の機械的性質を変化させ、残留応力の除去、硬さの低減、延性の向上、被削性の向上、冷間加工性の改善、結晶組織の調整、ガスその他不純物の放出、化学組成を均一化し機械加工における応力歪みを抑えるなどの効果を得る事ができます

 

 

焼きなまし加工ならメタナビを運営する深江特殊鋼株式会社にお任せ!

深江特殊鋼では、材料調達からの熱処理・加工・表面処理・配送が一貫して出来ます。

ご相談頂ければ、その内容に適した熱処理やご要望に対し、ご提案・実施させて頂きます。

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  • 大型機械加工

よくある質問

応力除去焼なましは粗加工と仕上げのどちらの後に入れますか。
粗加工の後です。機械加工で生じる残留応力は内部で釣り合いを保っている弾性応力で、強度や形状精度に悪影響を及ぼすことが多いとされます(大阪府立産業技術総合研究所報告)。大きく削る粗加工の後に応力を除き、仕上げで寸法を出す順にします。
硬さの指定はHRCとHVのどちらで書けばよいですか。
硬さ値・試験方法・部位の3点セットで書きます。ロックウェルはJIS Z 2245、ビッカースはJIS Z 2244、ブリネルはJIS Z 2243と試験規格が分かれ、表面硬さか芯部かで測定位置も変わります。図面にはこの3点を並べて書きます。
硬化層深さはどう指定しますか。
有効硬化層深さか全硬化層深さかを区別し、限界硬さの値とセットで書きます。JIS G 0559の表示記号では、例えばHD-H0.3-E(450)1.5が「高周波焼入れ、ビッカース試験力0.3、限界硬さ450HVの位置までの有効硬化層深さ1.5mm」を表します。深さの数値だけでは測定基準が決まりません。
材料を買う段階で焼なましは済んでいますか。
工具鋼はメーカーの出荷組織が焼なまし済みです(プロテリアルの技術資料)。発注側で改めて必要になるのは、再鍛造を行った場合と、機械加工のひずみを取る応力除去焼なましを行う場合です。この区別で熱処理指定の要否を判断します。

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