半自動溶接とは何か?弊社が溶接を含む案件を引き受けるとき、何を確認するか
半自動溶接は、溶接材料としてワイヤを使い、トーチは人が操作する溶接の総称です。公的な技能検定では、マグ溶接、組合せ溶接、セルフシールドアーク溶接の3区分がこの名前で扱われます。[1][2] 弊社は溶接を協力会社へ手配する立場なので、まず材質と板厚(mm)、溶接姿勢、検査条件を確認します。[3]
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材質と板厚、溶接後に機械加工が要るかどうかだけで始められます。図面や具体的なアイデアがなくてもOKです。Meta-Naviの製缶機械加工サービスと公開事例を見たうえで、条件の整理から相談してください。
まず確認すること
最初に決まるのは工法名ではなく、材料と板厚です。JIS Z 3841の試験は等級だけで分かれておらず、板の突合せ継手なら薄板3.2mm、中板9.0mm、厚板19.0mmという板厚区分と、下向、立向、横向、上向といった溶接姿勢の組合せで細分化されています。[1] 溶接する側の資格がこの粒度で分かれている以上、発注側も同じ粒度で条件を出さないと、対応可否の回答が噛み合いません。[2]
納期が遅れやすいポイント
- 半自動溶接とマグ溶接とミグ溶接の呼び分けが社内で揃っていない
- 溶接を含む案件を、どこまで一社に任せられるか判断できない
- 外注先の溶接技能者資格が、自分の図面の板厚と姿勢に合っているか読み取れない
- 溶接後の外観をどこまで許容するか、社内に基準がない
- 溶接と機械加工を別々に出したときに、反りの責任がどちらにあるか決まらない
Q. 半自動溶接とは何を指し、どこまでが自動なのか?
A. 溶接材料としてワイヤを使う溶接のうち、人がトーチを操作するものの総称です。板厚(mm)と溶接姿勢ごとに技能検定が分かれています。[1][2] 日本溶接協会の半自動溶接技能者資格は、マグ溶接、組合せ溶接、セルフシールドアーク溶接の3工法を対象にしています。マグ溶接はワイヤ電極をガスシールド下で使う工法、セルフシールドアーク溶接はシールドガスを使わずフラックス入りワイヤなどの溶接材料で溶接部を守る工法として、別区分に整理されています。[2] 溶接材料の規格まで見ると、区分は工法名よりも細かく分かれています。マグとミグのソリッドワイヤはJIS Z 3312、フラックス入りワイヤはJIS Z 3313で、ティグ用の溶加棒であるJIS Z 3316とは別の規格です。[1] ワイヤは巻いた状態から連続して送られるので、棒を持ち替える動作が入らず、その分だけ人の手はトーチの運びと姿勢の保持に向きます。 自動化されているのは溶接材料の送りであって、継手の狙いと運棒は人が担います。だからこの工法には装置の検査ではなく、人に対する技能検定が置かれています。基本級の受験資格は1ヵ月以上の溶接技術の習得、専門級は3ヵ月以上の習得と対応する基本級の保有です。[2]
Q. 手動溶接やロボット溶接と、何がどう違うのか?
A. 品質を人の資格で担保するか、装置と施工条件で担保するかが違います。溶接材料の送りが自動でも、狙いを決めるのは人です。[1] JIS Z 3841は人が操作する半自動溶接の技能者を対象とした規格で、ロボットによる自動溶接の合否をこの基準で読むことはできません。[1] 品質の保証をどこに置くかが違うため、発注側の確認先も、技能者の資格記号を見るのか、施工要領と溶接材料の指定を含む検査条件を見るのかで変わります。 手動溶接と半自動溶接は、同じ継手の中で混ざることもあります。JIS Z 3841が定める組合せ溶接は、初めの1パスから3パスをティグ溶接で行い、その後をマグ溶接に切り替える方法です。[1] 開先の底は溶け込みを確実にしたいので手動で置き、その上に積む肉は連続して送られる溶接材料で埋める、という分担になります。日本溶接協会の資格でも、組合せ溶接はSC-2系列(基本級)とSC-3系列(専門級)として別に用意されています。[2] 資格記号は、対応できる板厚(mm)と姿勢まで表しています。マグ溶接なら基本級で薄板の下向を示すSN-1Fから、専門級で厚板の水平や鉛直固定を示すSN-3Pまでが定義され、セルフシールドアーク溶接はSS-2FからSS-3Pの体系を持ちます。[2] 「半自動溶接ができます」という一言では、この差が見えません。
Q. 弊社が溶接を含む案件を引き受けるとき、何を確認するのか?
A. 材質と板厚(mm)、溶接姿勢、外観と内部の検査条件、そして溶接後に機械加工が要るかどうかです。[3] 弊社は溶接機を自社に持たず、溶接は協力会社へ手配します。Meta-Naviの製缶機械加工サービスでは、溶接してそのまま機械加工まで進められる先が少ないという前提のもとで、材料調達、溶接業者と機械加工業者の手配、メッキや塗装、熱処理までを20社以上の協力会社網で調整しています。[3] 溶接と機械加工を別々に発注すると、溶接で出た変形をどちらの工程で吸収するかが宙に浮きます。一括で受けるのは、その切れ目をなくし、溶接後の検査基準と機械加工の基準面を同じ表で決めるためです。[3] 引き受けられる範囲は材料とサイズで決まります。普通鋼のSS400、型鋼、ステンレス鋼、アルミニウムが対象で、協力工場を含めた寸法はT2,500×W3,500×L10,000mmまでを目安にしています。[3] 公開している事例では、材質SSの2000mmクラスの大型架台を、溶接組立から機械加工、塗装まで一つの契約で引き受けました。[4] この事例は、溶接と機械加工をまたぐ規模の目安として扱っています。[4] 検査条件は、言葉ではなく数値で決めた方が早く進みます。JIS Z 3841の外観試験では、中板と厚板でアンダカットの深さが0.5mm以上1.0mm未満なら合計長さ20mm超で不合格、深さ1.0mm以上なら合計長さ10mm超で不合格と決まっています。余盛高さは薄板で3.0mm超かつ合計10mm超が不合格です。[1] これは技能検定の判定基準であって製品の受入基準そのものではありませんが、どこを何mmで見るかという語彙としては、そのまま図面と仕様書に持ち込めます。[1]
図面で見ておきたい条件
- 溶接姿勢は下向だけとは限りません。JIS Z 3841の試験は下向、立向、横向、上向、管なら水平固定と鉛直固定で区分され、板厚(mm)と組み合わせて試験の種類が決まります。現場姿勢が決まらないと、必要な資格区分も使える溶接材料も決まりません。[1]
- 板厚区分は、板の突合せ継手で薄板3.2mm、中板9.0mm、厚板19.0mm、管の突合せ継手で薄肉管4.9mm以下、中肉管11.0mm、厚肉管20.0mm以上に分かれます。図面の板厚がどの区分に入るかで、必要な資格も検査に使う試験片も変わります。[1]
- この規格が対象とする材料は軟鋼と490N/mm²級高張力鋼です。ステンレス鋼やアルミニウムを半自動溶接する場合、判定基準はそのまま当てられないため、検査条件を個別に決めます。[1]
相談前に知っておきたいこと
- 半自動溶接に対応できるかどうかは、材質と板厚(mm)、溶接姿勢、要求する検査項目が決まってから、対応可否と条件をまとめて回答します。[3]
- ロボット溶接に置き換えたときの速度やコストの差は、部品形状と数量、継手長さが決まってから見積もります。
関連するものづくりトピックス
よくある質問
図面がまだない段階でも相談できますか?+
半自動溶接とマグ溶接とミグ溶接は、依頼するときに書き分ける必要がありますか?+
溶接だけを頼むこともできますか?+
外注先の溶接技能者資格は、どこまで確認すればよいですか?+
検収の基準はどう決めますか?+
ステンレスやアルミの半自動溶接も相談できますか?+
ロボット溶接に切り替えたほうがよいか判断してもらえますか?+
溶接後の反りは、どちらの工程で直しますか?+
初回の回答までどのくらいかかりますか?+
大型の溶接構造物はどこまでの寸法を扱えますか?+
支給材でも受けられますか?+
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参考事例・文献
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