調達BCPで加工外注をデュアルソース化するには、何から確認すればよいか?
結論から言うと、全工程を一律に二重化するのではなく、依存度が高い工程から優先順位をつけ、二次発注先が一次発注先と同じ材料商社・検査機関を共有していないかを先に確認します。調達BCPは発注先の数を増やすことではなく、どの工程で供給が途切れるか、材料と検査を含めて特定することが出発点です。[6]
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デュアルソース化をどの工程から進めるか迷うなら、現在の発注先数と依存度が高い工程をメモにして、Meta-Naviのお問い合わせから送ってください。図面や具体的なアイデアがなくてもOK!条件の整理から一緒に進められます。
まず確認すること
デュアルソース化の相談で最初に詰まるのは「発注先を何社にすればよいか」という数の話です。しかし内閣府防災担当の事業継続ガイドラインが示す通り、発注先を増やしても、材料商社や検査機関を含む二次以降のサプライヤーが同じなら分散にはなりません。[6] 深江特殊鋼(金属加工ジャパン)のターゲット調達サービスは、150社超のネットワークから候補を3〜5社に絞り込み、同時見積りと比較レポートで発注先を選ぶ流れを持っています。[1] また加工協力ネットワークへの新規参画には、Cpk1.33以上、ISO 9001またはIATF16949運用経験という技術基準があり、材料受入から検査記録までの管理体制も見られます。[5] この2つを土台にすると、二次発注先を「対応できます」という返事だけでなく、上流の重複有無と技術水準の両方で評価できます。
納期が遅れやすいポイント
- 主力の加工工程を1社に集中発注していて、その1社が被災するか廃業するか値上げするかのいずれかで止まると生産計画も止まる
- 発注先を2社に分けたつもりでも、実際は同じ材料商社や熱処理業者を経由していて、上流が同じなら分散になっていない[6]
- 二次発注先の技術水準が一次発注先と同等かどうかを、加工可否の返事だけでは判断できない[7][8]
- 有事に代替生産を頼める上限数量や納期を、平時のうちに確認していない[3]
- 図面や条件を毎回一から複数社に説明し直す手間が大きく、二次発注先の検討自体が後回しになる
Q. デュアルソース化は、まず何を数値で確認すべきか?
A. 主力工程ごとの依存度と、二次以降のサプライヤー(材料商社や検査機関を含む)が一次発注先と重複していないかです。[6][1] 内閣府防災担当の事業継続ガイドラインは、重要な製品・サービスの供給継続策として調達先の分散と代替調達先の確保を挙げる一方、複数の発注先を確保しても、材料商社や熱処理業者など二次以降のサプライヤーが同じであれば、同一の災害で共倒れになるリスクが残ると指摘しています。[6] つまり、まず主力工程を書き出し、それぞれ現在何社に発注しているか、そのうち材料手配や熱処理まで含めて共通の業者を経由していないかを確認します。 深江特殊鋼のターゲット調達サービスは、要件ヒアリングの後、150社超の認定パートナーネットワークから候補を3〜5社に絞り込み、複数候補へ同時に見積りを取って比較レポートを作る工程を持っています。[1] この「同時見積りで候補を並べる」というやり方は、依存度が高い工程から二次発注先を探す際にそのまま応用できます。ただし同サービスは現状、国内サプライヤーネットワークが対象で、海外調達は別枠の相談になる点は前提として確認しておく必要があります。[1]
Q. 二次発注先が一次発注先と技術的に同等かどうかは、何で確認するのか?
A. 材料規格・熱処理条件を共通の区分でそろえた仕様書と、工程能力指数(Cpk)やISO 9001・IATF16949の運用状況、検査記録の管理体制です。[7][5] ISO 513とVDI 3323は、切削加工の対象材料を鋼、ステンレス、鋳鉄、非鉄金属、耐熱合金、焼入れ鋼の6グループに分け、さらに合金成分と熱処理状態、硬さで細分するための区分です。[7] 同じ4140という合金でも、焼なまし状態と焼入れ焼戻し状態では区分も切削条件も変わるため、材質名だけでなく熱処理状態まで指定したRFQでないと、二次発注先からの見積りが一次発注先と比較できる条件になりません。[7] また、深穴加工を対象にした学術研究では、送り速度が表面粗さに最も強く影響し、次いで振動振幅、主軸回転数の順で効いていること、回帰モデルの決定係数が0.9948と高くても実測との誤差が平均8.65%残ることが報告されています。[8] つまり「同じ工法名(BTAやガンドリルなど)を使える」というだけでは、加工品質が一次発注先と同等かは分かりません。 実際に海外調達から国内へ切り替えた案件でも、材質記号や検査要求は案件ごとに違います。SUS440Cの腕時計ベゼル(硬度HRC58)、SNCM815のBTA深穴加工による舵軸(φ120×5,500mm)、SUJ2の軸受内輪(公差±0.0015mm、Cpk1.68)、SUS630 H900の航空機バルブボディ(AS9100/Nadcap認証)がその例です。[9] 二次発注先を検討する際は、これらの事例のように材質記号や公差、検査規格まで一次発注先とそろえたRFQで比較する必要があります。[9] 深江特殊鋼の加工協力ネットワークへの新規参画基準では、工程能力指数Cpk1.33以上、ISO 9001またはIATF16949の運用経験が条件になっており、これは二次発注先の技術水準を一次発注先とそろえて評価する際の具体的な物差しとして使えます。[5]
Q. 有事の代替生産能力は、平時からどう確保しておくのか?
A. 平時の複数見積り体制と、材料調達・検査まで含めた緊急時専用の代替生産枠を分けて持つことです。[3][4] 深江特殊鋼の加工救急隊は、ライン停止や欠品といった緊急事態を対象に、80社超のパートナー工場を使って24時間受付、最短48時間での納品に対応する体制で、検査成績書付きで納品します。[3] これは平時の調達BCPというより、突発的な欠品や設備トラブルが起きた際の応急対応に近い位置づけですが、有事の代替生産力を確保するという点では調達BCPの一部として検討する価値があります。より広い母集団として、国内300社超の協力企業ネットワークがあり、材料・工程が特殊な部品でも代替候補を探す範囲が広がります。[2][3] 一方、実際に海外調達から国内へ供給網を切り替えた例としては、自動車センサーハウジング(材料記号SUM24L、φ12×L28mm)の案件があります。サプライチェーン逼迫を理由に国内化を進めた顧客が、量産開始後24ヶ月連続で月産41,000個の安定供給を受け、EV生産増に合わせた供給量の弾力運用を実現しています。[4] ただしこの事例は単独発注先を海外から国内へ切り替えたものであり、2社を並行稼働させ続けるデュアルソース運用そのものの実績ではありません。[4] 有事対応力を検討する際は、緊急対応サービスの規模(80社超、最短48時間)と、平時の二次発注先が実際に受けられる材料調達込みの上限数量を分けて確認しておく必要があります。[3]
図面で見ておきたい条件
- ターゲット調達サービスは現状、国内サプライヤーネットワークが対象で、材料調達込みの海外調達は別枠の相談になる。[1]
- 加工協力ネットワークへの新規参画には、Cpk1.33以上、ISO 9001またはIATF16949の運用経験、材料受入検査記録の管理体制が条件になる。[5]
- 大型部品やMIM部品(材料投入量が多い部品)はMeta-Navi自身も海外調達(中国、韓国、台湾の協力工場約15社)を提案しており、国内二次発注先の追加が唯一の答えではない。[1]
相談前に知っておきたいこと
- サムターン24自動車センサーハウジング事例をはじめとする国内切替事例は、いずれも単独発注先を海外から国内へ切り替えた実例であり、2社を並行稼働させ続けるデュアルソース運用そのものの実績ではない。[4]
- 深江特殊鋼のネットワーク規模の数字は集計対象によって変わる。ターゲット調達の150社超は認定パートナーの母集団を指し[1]、協力企業ネットワークの300社超は自社設備で対応しない工程を補う母集団を指す[2]。加工救急隊の80社超はそのうち緊急時にすぐ動ける工場だけを切り出した数字であり、3つの数字は単純に合算できない。
業界での実機事例(参考)
よくある質問
図面や具体的なアイデアがまだ固まっていなくても相談できますか?+
デュアルソース化は全工程に必要ですか?+
二次発注先を追加すれば、それだけでリスク分散になりますか?+
海外の二次発注先も検討対象になりますか?+
二次発注先の技術水準は、加工可否の返事だけで判断できますか?+
緊急時の代替生産と、平時のデュアルソース化は同じものですか?+
少量・試作段階でもデュアルソース化の相談はできますか?+
短納期案件でも二次発注先の検討は間に合いますか?+
既存の外注先1社との関係を変えずに、二次発注先だけ増やすことはできますか?+
デュアルソース化のコストは、必ず高くなりますか?+
あわせて読みたい情報
参考事例・文献
外部資料
内部事例
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