旋盤の粗加工(荒挽き)だけを外注できるか?大型旋盤の下ごしらえを頼む前に確認すること
結論を先に言うと、旋盤の粗加工だけの外注は珍しくありません。まず確認すべきは、大型旋盤に載るか(径、長さ、重量)、荒加工の切込み量に機械剛性が耐えるか、仕上げ工程へ公差の基準をどう引き継ぐかの3点です。[1][5]
Meta-Navi bridge
寸法メモだけでも、まずは相談する
図面や具体的なアイデアがなくてもOK!材質と荒加工後の目標寸法、重量の概算があれば、大型旋盤に載るかどうかの見立てから始められます。近い実例に近い形状があれば、それを引いて問い合わせるのが早いです。
まず確認すること
旋盤の粗加工だけを切り出して外注したいという相談は、大型・大径の案件で特に増えます。公開事例では、φ400を超える大径ローラーの外径振れを±0.05mm以内に収める先が見つからなかったケースや、φ500・3t超のガイドローラーに対応できる旋盤設備とノウハウが社内に不足していたケースがあります。[3] 外注前に固めておく条件は、大型旋盤4台のレンジに収まるか、荒加工の切込み量に機械剛性が耐えるか、荒加工から仕上げへ公差の基準をどう引き継ぐかの3点です。[1]
納期が遅れやすいポイント
- 自社の旋盤は塞がっていて、外径を落とすだけの荒挽き工程のために順番待ちが発生している。[1]
- 熱処理前に外径を粗加工しておく必要があるが、その工程だけを外に出せる先が見つからない。[4]
- 大径・重量物になると、載る旋盤自体が社内にも取引先にも少ない。[1]
- 粗加工だけを外注すると、仕上げ工程との間で公差の基準が食い違い、後工程でやり直しになる。[7]
- 荒加工を急がせた結果、面が波打つ(びびり)などの不具合が仕上げ代を食い込む形で出てくる。[5]
Q. 旋盤の粗加工(荒挽き)だけを外注するのは、変わったことなのか?
A. いいえ。工程分担として一般的です。[4] 浸炭焼入れのような表面硬化熱処理は、ワークの表面しか硬度を得られません。そのため熱処理前に外径をある程度まで荒加工しておく必要があり、この荒加工と、熱処理後の仕上げ加工を別の設備・別の工程として分けて発注するのは、よくある組み方です。[4] もう一つの理由は設備側にあります。大径・重量物になるほど載る旋盤の台数自体が減ります。大型旋盤を持つ先に荒挽きだけを回し、自社の小型旋盤を仕上げに専念させる、という分担も成立します。公開事例でも、φ500・3t超のガイドローラーに対応できる旋盤設備とノウハウが社内に不足していたケースがあり、3段取りで粗加工を実施しています。[3]
Q. 粗加工の外注先を選ぶとき、何を数値で確認すべきか?
A. 旋盤の機械レンジ、切込み量と剛性の関係、公差の等級です。[1] まず機械に載るか。最大径φ、全長、重量の3つで決まります。大型旋盤は最大でφ1200×15000mmクラスまで対応する先もありますが、機種によって対応レンジは大きく異なります。[1] 次に切込み量です。旋盤加工全体の切込み量の目安は、仕上げ0.1〜0.5mm・粗加工3〜10mm、切削速度100〜400m/min、送り0.1〜0.5mm/revです。[2] 荒加工では切込みを増やすほど生産性は上がりますが、材質と機械の剛性で決まる安定限界を超えると、自励びびり振動が発生して面が荒れ、工具も傷みます。大型で剛性の高い旋盤ほど、この安定限界が深い側にあり、深い切込みを安定して取れます。[5] 実務的な目安としては、切込み量はノーズ半径の2/3以上を確保することも、びびりを避ける条件として挙げられています。[6] 最後に公差です。荒加工だけの発注では、mm単位でどの一般公差等級で受け取るかを事前に決めておかないと、仕上げ側で削り代が足りない・多すぎるといった食い違いが起きます。JIS B 0405は粗級(c)・極粗級(v)を、この種の荒加工に対応する等級として整理しており、図面や発注書に等級を明記するか、外注先が実際に出せる等級を書面で確認しておくべきだとしています。[7]
Q. 深江特殊鋼(Meta-Navi)に相談する場合、何を見せればよいか?
A. 図面か、寸法・重量のメモだけで構いません。 図面が固まっていなくても、材質、荒加工後の目標外径、全長、重量の概算、想定する仕上げ代、熱処理の有無と時期があれば、載るかどうかの見立てはできます。過去の近い実例としては、φ400超の大径ローラーで外径振れ±0.05mmを満たす旋盤加工先が見つからなかった案件や、φ320×L6100mmの推進軸で「センタードライブ旋盤粗加工」を明示の工程ステップとして実施した案件があります。[3] 大型旋盤4台のうち、最大機は唐津プレシジョンLTⅡ(φ1200×15000mm)です。[1] このレンジと、荒加工の切込み量・公差等級の考え方を合わせて見れば、粗加工だけの外注として成立する案件かどうかを先に返せます。
図面で見ておきたい条件
- 荒加工の切込み量は、材質と機械の剛性で頭打ちになります。切込みを増やして安定限界を超えると、自励びびり振動が発生して面が荒れ、工具も傷みます。大型で剛性の高い旋盤ほど、深い切込みを安定して取れます。[5]
- 粗加工だけを外注する場合、ノーズ半径と切込み量の関係も効きます。目安として切込み量はノーズ半径の2/3以上を確保しないと、逆にびびりやすくなります。[6]
業界での実機事例(参考)
よくある質問
図面がまだ固まっていなくても相談できますか?+
粗加工だけを頼んで、仕上げは別の会社に出すことはできますか?+
材料の手配から頼めますか?+
熱処理前の荒加工だけの発注でも受けてもらえますか?+
外注先には何を聞くべきですか?+
短納期で粗加工だけ頼むことはできますか?+
1個だけ、試作段階でも相談できますか?+
薄肉や片持ち形状でもびびりを抑えて荒加工できますか?+
海外調達材や既存品の追加荒加工も相談できますか?+
公差等級を指定していない図面でも見積できますか?+
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参考事例・文献
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