アルミブロックの調達と粗加工を外注するとき、平面度と納期は何を確認すべきか?
まず決めるのは、合金グレード、質別(調質)、素材の平面度をどの測定方向の公差で受けるか、この3点です。アルミブロックの平面度は1つの数値では決まらず、長手方向、幅方向、短スパンで別々に公差が引かれます。納期は材料の手配経路が決まってから積み上げます。[2]
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図面や具体的なアイデアがなくてもOKです。合金グレードや質別が決まっていなくても、必要な外形寸法と使い道からブロックの手配経路を一緒に確認できます。対応可否と見積りを回答します。
まず確認すること
最初に確認すべきなのは、平面度が何mmかという1つの数値ではありません。米国の材料商社が公開する公差表では、板の平面度は長手方向、幅方向、短スパンの3つに分かれてそれぞれに別の許容値が引かれ、さらに側面の曲がりと直角度が別項目で管理されます。[2] 弊社の公開事例では、A5052のブロック(65mm×100mm×420mm)にφ30mmの貫通穴を420mm深さで加工しています。[3] このサイズでも、素材の質別と受入時の測定方向が決まらないと、粗加工後にどれだけ仕上げ代が残るかは読めません。[1][2]
納期が遅れやすいポイント
- 素材の平面度が、どの方向で保証された値なのか読み取れない[2]
- 合金グレードだけを指定し、質別(調質)の欄が空欄のまま材料が決まってしまう[2]
- 粗加工後に反りが出て、仕上げ代が足りなくなる[1]
- 必要なブロック寸法が標準流通サイズに収まるのか分からない[1]
- 材料の手配先と粗加工の外注先が分かれ、納期の責任範囲が読めない[6]
Q. アルミブロックの平面度は、注文のどこで決まるのか?
A. 合金グレードではなく、質別(調質)と、どの測定方向の公差で受けるかで決まります。[2] 平面度という言葉は1つの数値に見えますが、米国式の公差表では長手方向、幅方向、短スパンの3項目に分かれ、加えて側面の曲がりと直角度が別に管理されます。[2] 「平面度0.1mm」とだけ書かれた注文では、どの方向のどの区間で0.1mmなのかが決まらないため、受入検査で合否を判定できません。[2] 差が最も大きく出るのは質別です。TX51はT351、T451、T651、T851、T7351、T7651をまとめた呼び方で、溶体化処理のあとに引張で応力を除去した材料を指します。[2] 同じ公差表で板厚76mmから203mm相当の帯を見ると、TX51の長手方向平面度は約1.8mあたり約3.2mm、非応力除去材は同じ長さで約6.4mmです。質別の欄を空けたまま発注すると、契約上の平面度は2倍ゆるい側に置かれます。[2] 契約上の公差とは別に、素材メーカーが自社の製造能力として公表している値もあります。神戸製鋼が精密機械加工用として公表している高精度厚板(A5052P-H112)の表面平坦度は、板厚4mmから50mmの範囲で1mあたり0.2mm以下です。[1] 同社は独自の熱処理で板内部の残留応力を大幅に低減したと説明していますが、低減量の数値は公開されていません。[1]
Q. 調達の段階で何を決めておくと、粗加工後の反りが読めるのか?
A. 質別と板厚公差、そして必要な寸法が標準流通の範囲に収まるかを、材料を押さえる前に決めます。[1][2] 板厚公差は板厚帯ごとに変わります。神戸製鋼の高精度厚板では、板厚4mmから6mmで±0.04mm、板厚12mm超16mm以下で±0.08mm、板厚45mm超50mm以下で±0.25mmです。[1] 厚くなるほど公差が広がるため、厚いブロックほど、粗加工で削り出す基準面の取り代を大きく見ておく必要があります。[1] 標準流通で買えるサイズには上限があります。同社が公表する製造範囲は板厚4mmから50mm、標準寸法は幅1,525mm×長さ3,050mmです。[1] これを超えるブロックは標準品の範囲外になり、材料の手配経路そのものが変わるため、納期も別に積み上げます。[1] 受入時の測り方も決めておきます。公差表では、板を定盤に置いて凹んだ面を上に向け、直定規を当てて隙間をすきまゲージやダイヤルゲージで測る方法が示されています。[2] 測り方を先に共有しておけば、納入後に平面度で食い違ったとき、どちらの測定が正しいかを議論せずに済みます。[2] アルミは比重2.7で、材質データでは被削性が極めて良好と評価されています。[5] ただし削る速さが効くのは工程時間であって、粗加工後の平面度は素材が持ち込む内部応力の状態で決まるため、加工条件では埋められません。[1] この段階で読めるのは、板厚公差±0.25mmや契約上の平面度公差といった上限側の数値と、そこから逆算して残す仕上げ代の厚みまでです。粗加工後に実際どれだけ反るかの数値は、質別と板厚、削り代の配分が決まってから見積ります。[1][2]
Q. 弊社に依頼いただくとき、事前に確認させていただくことは何か?
A. 材料の手配込みか支給材か、ブロックの寸法と質別、穴の径と深さ、仕上げ代、希望納期です。[3][6] 弊社は材料の手配込みでも支給材でも受けています。そのため最初に伺うのは、どこまでを弊社が持つかです。材料の手配から粗加工までを一社で受けるか、支給材の粗加工だけを受けるかで、平面度の責任範囲と納期の積み上げ方が変わります。[6] 寸法は設備のレンジに当てて確認します。弊社の設備データでは、門型5軸マシニングセンタが最大2,200×4,000mm、24時間無人切断ラインが丸棒最大φ500mmと角材最大500mm角に対応します。[6] このレンジを超えるブロックは、対応可否と納期の見通しを個別に回答します。[6] アルミブロックの実例としては、A5052の冷却ブロック(65mm×100mm×420mm)にφ30mmの貫通穴を420mm深さでガンドリル加工した記録があります。[3] A5052は被削性が良く加工中の工具トラブルが起きにくい一方、穴の曲がりが出やすい材質でもあります。[3] より大きな材料では、A5056の丸棒φ260mm×L3000mmにφ190mmの貫通穴をBTA加工した事例があります。[4] 図面と弊社の条件を突き合わせると、寸法が設備レンジに収まるのか、質別の指定が抜けていないか、穴の深さと径の比がどこまで伸びるのかが見えます。[3][4] 粗加工後の平面度の実力値は、合金グレードと質別、板厚、削り代の配分が決まってから回答します。[1][2]
図面で見ておきたい条件
- 板厚が増えるほど素材の板厚公差は広がります。神戸製鋼の高精度厚板では、板厚4mmから6mmで±0.04mm、板厚45mm超50mm以下で±0.25mmです。[1]
- 質別を指定しないと、平面度の許容値は非応力除去材の欄で契約されます。板厚76mmから203mm相当の帯では、応力除去材(TX51)の長手方向平面度が約1.8mあたり約3.2mm、非応力除去材は同じ長さで約6.4mmです。[2]
- 門型5軸マシニングセンタの最大加工サイズ2,200×4,000mmを超えるブロックは、材料の分割か寸法の見直しを含めて対応可否を確認します。[6]
相談前に知っておきたいこと
- 引用した表面平坦度0.2mm以下/Mと板厚公差の数値は、A5052P-H112という高精度グレードの厚板について材料メーカーが公表した値です。他の合金や一般流通材にそのまま当てはまるとは限りません。[1]
- 引用した平面度と曲がりの公差表は米国式(インチ単位)の材料規格に基づくもので、JISの数値ではありません。[2]
関連するものづくりトピックス
よくある質問
図面や具体的なアイデアがまだ固まっていなくても相談できますか?+
合金グレードが決まっていない状態でも見積りできますか?+
材料を支給する場合と、材料の手配も依頼する場合で違いはありますか?+
粗加工で反りをゼロにできますか?+
標準流通サイズより大きいアルミブロックでも相談できますか?+
初回の回答はどれくらいで届きますか?+
海外調達のアルミ材料を持ち込んでも粗加工を依頼できますか?+
ブロックに深穴が必要な場合も同じ相談で頼めますか?+
受入検査の平面度は、どう測ればよいですか?+
アルミ以外の材料でも同じ確認の仕方でよいですか?+
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参考事例・文献
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