PEEK・PTFEなど樹脂加工(エンプラ)の外注は、何を確認すれば対応可否を判断できるか?
樹脂加工の外注は金属加工の延長では判断できません。BTA深穴加工、熱処理、EDM、研削のいずれも樹脂には使えず、PEEKは5軸精密加工での実績があるのみです。まず加工実績、工程分担、公差基準を確認します。[1][2]
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まず確認すること
最初に確認すべきなのは、樹脂加工が「できるかできないか」ではありません。公開事例では、半導体ウェハ洗浄装置用の薬液バルブボディ(PEEK-CA30、外形φ90×L120mm)を対象に、切削油を使わずエアブローとミストクーラントで5軸精密加工し、流路φ18の真円度0.008mm、外形シール面Ra0.6を達成しています。[1] 一方で、BTA、熱処理、EDM、研削といった他工程は樹脂には使えず、5軸精密加工での切削仕上げに一本化されます。[2] つまり対応可否は、工程ごとに切り分けて確認する必要があります。
納期が遅れやすいポイント
- PEEK・PTFEの加工を外注できるか、金属加工先に聞いても明確な返答が来ない
- BTA深穴加工や熱処理を樹脂にも使えるのか判断できない
- 樹脂部品の公差グレードをどう指定すればよいか分からない
- 金属部品と樹脂部品が混在する図面で、外注先を分けるべきか判断できない
- 在庫材料からすぐ供給してもらえるのか確認できていない[2]
Q. PEEK・PTFEなど樹脂加工の外注で、実際にどこまで対応できるのか?
A. 現時点で確認できる実績は、半導体向けPEEK-CA30バルブボディの5軸精密加工1件です。BTA深穴加工、熱処理、EDM、研削は樹脂には適用できません。[2] 公開事例では、ウェハ洗浄装置用の薬液バルブボディ(PEEK-CA30、炭素繊維30%強化、外形φ90×L120mm)を対象に、切削油を使わずエアブローとミストクーラントで炭素繊維粉塵を飛散させながら5軸マシニングで一括加工しています。流路φ18の真円度0.008mm、外形シール面Ra0.6を達成し、超純水超音波洗浄とN2ブロー乾燥でクラス100のクリーンルーム対応まで行っています。[1] 一方で、樹脂の加工可否は工程ごとに分かれます。BTAで樹脂は加工できず、熱処理も樹脂には適用できません。PEEKは非導電性のためEDMも使えず、研削は不適で切削仕上げが標準です。[2] つまり「樹脂加工を外注できるか」という質問には、工程を分けて答える必要があります。材料調達と大型部材の前加工、BTA深穴加工は深江特殊鋼が担当し、樹脂部品の5軸精密加工・仕上げは協力工場が担当する形で対応した実例があります。[1][2]
Q. 金属加工と同じ感覚で発注すると、なぜ寸法不良や割れが起きやすいのか?
A. 熱伝導率の低さと熱膨張の大きさ、弾性変形のため、金属向けの工具・冷却条件をそのまま使うと、寸法不良や割れが起きやすいからです。[3][4] PEEK・PTFEなどエンプラは熱伝導率が金属の1/200〜1/500と低く、切削点に熱が集中して軟化・変形しやすい材料です。[3] 熱膨張も金属の最大10倍あり、達成可能な公差は寸法の0.1〜0.2%程度、目安として1インチあたり約0.001インチとされています。[4] 深穴(直径の2倍を超える深さ)を加工する際は、低い伸び特性のため十分な冷却なしで加工すると割れが生じやすく、低ヘリックスドリルとフラッド冷却、ペック加工が推奨されています。[3] 薄肉の筒状部品は旋削中に変形しやすいため、チャック圧を全周に分散させる治具や内部プラグでの支持が必要です。[3] また、機械加工後は弾性回復や内部応力の緩和で寸法が動くため、条件付けした環境で一定時間静置してから測定する運用が推奨されています。[4]
Q. 発注前に何を確認すべきか?
A. 材質グレード、公差グレード、工具・冷却条件、検査条件の4つです。[1][5] 樹脂切削加工には専用の一般公差JISが存在しないため、実務では金属加工用のJIS B 0405/B 0419の等級表を公差基準として準用するケースがあります。等級は精級、中級、粗級、極粗級の4段階で、公称寸法が大きくなるほど許容差が広がります。[5] 図面・RFQには、どの等級を指定するかを明記した方が、外注先の見積もりと検査基準がそろいます。[5] 工具・冷却では、PCDまたは超硬工具を使っているか、切削油かエアブロー・ミストクーラントかを確認します。とくに薬液、医療、半導体用途で切削油の残留が許されない場合は、冷却方式が結果を左右します。[1][3] 検査条件では、真円度・面粗度に加えて、クリーンルーム対応やパーティクル管理が必要かどうかも合わせて確認します。[1]
図面で見ておきたい条件
- BTA深穴加工、熱処理、EDM、研削は樹脂(PEEK・PTFE等)には適用できません。5軸精密加工での切削仕上げが標準です。[2]
- PEEK・PTFEなどエンプラの在庫は保有しておらず、材料調達を含めた条件確認が必要になります。[2]
相談前に知っておきたいこと
- 確認できる実績は半導体向けPEEK-CA30バルブボディの5軸精密加工1件で、PTFE、POM、ポリカーボネートなど他グレード・他用途への一般化はできません。[1]
- 在庫材料からの即時供給はできません。材料調達を含めた工程で条件を確認します。[2]
関連するものづくりトピックス
業界での実機事例(参考)

PEEK半導体ウェハ処理用バルブボディのマシニング加工
よくある質問
図面がまだ固まっていなくても相談できますか?+
PEEK以外にPTFEやポリカーボネートも相談できますか?+
樹脂部品と金属部品が混在する図面でも、まとめて相談できますか?+
在庫からすぐに材料供給してもらえますか?+
公差はどのグレードを指定すればよいですか?+
短納期の相談も可能ですか?+
海外図面(インチ表記など)でも相談できますか?+
初回の見積もり回答を早くするにはどんな情報が必要ですか?+
BTA深穴加工や熱処理を樹脂部品に適用できますか?+
試作1個からでも相談できますか?+
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参考事例・文献
外部資料
内部事例
- [1] Meta-Navi: PEEK半導体ウェハ処理用バルブボディのマシニング加工
設備・会社情報
- [2] Meta-Navi: PEEK材料ページ
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