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ベリリウム銅・クロム銅の金型部品加工は、どのグレードと工程で選べばよいか?

結論を先に言うと、金型のその部位に求める性能で、強度優先のベリリウム銅C17200系、放熱優先のC17510系、在庫優先のクロム銅を使い分け、機械加工かEDM電極かを先に決めます。[1][7]

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図面や具体的なアイデアがなくてもOK! ベリリウム銅かクロム銅か迷っている段階でも、要求性能から一緒に確認できます。

とりあえず相談してみる元 topic: /topics/metal/beryllium-copper-chromium-copper-mold-parts

まず確認すること

最初に確認すべきなのは、ベリリウム銅を使うかクロム銅を使うかではなく、金型のその部位に何を求めるかです。強度・耐摩耗性を優先するならCDA C17200系(JIS C1720、ASTM B196 Class 4、硬度HRC40前後)、熱伝導を優先するならC17510系(JIS C1751、ASTM B441 Class 3、熱伝導率245 W/(m・K))が候補になります。[1] クロム銅は社内の伸銅在庫リストに含まれていますが、機械加工データとしての社内実績はまだ薄く、グレード別の切削条件は個別に確認が必要です。[7]

材料グレード: ベリリウム銅の中でもC17200系かC17510系かをJIS・ASTM相当規格で確認し、必要な工具や検査基準まで含めて仕様化する[1]
硬度・熱伝導率: 強度優先ならHRC40前後、放熱優先なら熱伝導率245 W/(m・K)クラスかを、金型図面の要求性能、公差、検査基準から確認[1]
熱処理状態: 焼なまし、調質、時効硬化のどの状態で機械加工するか、使う工具や材料条件によって送り速度がどう変わるかを確認する点[2][3]
EDM電極: 銅電極かグラファイト電極か、JIS B 6327相当の規格と工具形状で面粗度が決まる点[6]
クロム銅の入手性: 材料在庫の有無と規格、機械加工実績が薄い場合は試作と検査条件からすり合わせる点[7]
安全管理: ベリリウム粉じんに対する換気、集じん、防じんマスクの着用など加工環境側の管理体制[3]

納期が遅れやすいポイント

  • 図面に銅合金としか書かれておらず、ベリリウム銅とクロム銅のどちらを使うべきか判断できない
  • 金型の一部だけ銅合金インサートにする設計が、コスト増になるのか冷却改善になるのか分からない
  • ベリリウム粉じんの取り扱いに注意が必要と聞いたが、社内で何を確認すればいいか分からない
  • クロム銅は流通量が少なく、在庫があるかどうか読みにくい
  • 外注先によって扱えるベリリウム銅のグレードが異なり、比較すると加工条件の回答もばらつく[1][2]

Q. なぜ金型の一部だけベリリウム銅・クロム銅にするのか?

A. 工具鋼だけでは冷却ピッチを確保しにくいスライドやコア部分で、熱伝導を優先した局部インサートが必要になるからです。[4] 社内コラムでは、金型用鋼の熱伝導率がSTAVAX 20 W/(m・K)、IMPAX 29 W/(m・K)であるのに対し、銅基合金AMPCOLOY 940は208 W/(m・K)、ベリリウム銅系のMOLDMAX HH(HRC42)は130 W/(m・K)と紹介されています。[4] 冷却ピッチが取りにくいスライド・コア部にこうした銅合金を局部使用すると、サイクルタイムを15〜25%短縮するハイブリッド設計が一般化していると整理されています。[4] 社内の材料データでも、銅合金(JIS H 3100、グレードにベリリウム銅C1720を含む)は高強度で精密金型にも使われる材料として、金型を対象業種、EDMを関連工程に登録しています。[5] 工具鋼一本で設計するより、放熱が必要な箇所だけ銅合金へ置き換える判断が現実的な選択肢になります。[4][5]

Q. ベリリウム銅C17200・C17510、クロム銅はどう使い分けるか?

A. 強度が要る部位はC17200系、放熱が要る部位はC17510系、在庫優先ならクロム銅を検討します。[1][7] 材料メーカーの製品情報では、C17200系グレード(JIS C1720、ASTM B196 Class 4)はベリリウム1.80〜2.00%、硬度HRC40、熱伝導率130 W/(m・K)の高強度タイプ、C17510系グレード(JIS C1751、ASTM B441 Class 3)はベリリウム0.20〜0.60%・ニッケル1.40〜2.20%、熱伝導率245 W/(m・K)の高熱伝導タイプと整理されています。[1] 強度・耐摩耗性を優先するか、冷却回路に近い部位で熱を逃がしたいかで、選ぶグレードが変わります。[1] クロム銅については、社内の伸銅在庫リストに、無酸素銅、タフピッチ銅、りん青銅、ベリリウム銅と並んで名前が載っていますが、機械加工用の切削条件データは社内にまだありません。[7] グレード選定の段階でクロム銅を候補に入れる場合は、規格(JIS・ASTM相当)と入手性を外注先と個別に確認する必要があります。[1][7]

Q. 加工条件とEDM電極は何を確認すべきか?

A. 機械加工は熱処理状態(焼なまし、調質、時効硬化)ごとの速度を確認し、EDM電極なら銅・グラファイト電極の規格を確認します。 海外の工具メーカー資料では、C17200・C17510の旋削速度は焼なまし材で1,200〜1,500 SFM、時効硬化材で800〜1,000 SFM前後と、状態によって速度が変わることが示されています。タップ加工は時効硬化前の材料で硬度HRC38程度までが目安とされています。[2] 別の技術資料では、ベリリウム含有率1.8〜2.0%のCuBeは旋削で1,000〜1,200 SFM・フライスで150〜200 SFM、被削性は快削黄銅比45%程度で、ベリリウム含有率0.5%以下の低ベリリウムグレードより硬く削りにくいと整理されています。加工では粉じんに対する換気や集じん、防じんマスクの着用などの管理が必要とされています。[3] EDM電極として使う場合、社内の放電加工データでは銅が関連材料、金型のキャビティ・コアが代表用途として登録され、形彫放電加工用銅・グラファイト電極のJIS B 6327も関連規格として扱われています。[6] 自社設備はワイヤーカット放電加工機(ファナックROBOCUT)を保有しており、形彫(銅電極)が必要な案件は加工方式を事前に確認します。[9] 無酸素銅C1020をEDMで仕上げた光学ミラー型の公開事例では、外形φ60・粗さRa0.018まで放電で追い込んでおり、EDM自体は銅系材料の仕上げ工程として実績がありますが、この事例はベリリウム銅そのものではありません。[8]

相談前に知っておきたいこと

  • ベリリウム銅・クロム銅そのものの社内量産加工実績はまだ薄く、切削条件は外部資料と試作結果から都度確認する。[2][3]
  • ベリリウム粉じんは吸入健康リスクがあり、換気、集じん、防じんマスクの着用など作業環境側の管理体制が別途必要になる。[3]

関連するものづくりトピックス

業界での実機事例(参考)

よくある質問

図面がまだ固まっていなくても相談できますか?+
はい。材質、寸法、公差、数量、希望納期がすべて固まっていなくても、現時点の図面や手書きメモ、既存品の写真から確認できます。ベリリウム銅かクロム銅か迷っている段階でも相談できます。
ベリリウム銅とクロム銅、どちらか決まっていなくても見積もりできますか?+
初回は材質未確定のまま相談できます。強度優先か放熱優先かの要求性能が分かれば、グレード選定の方向性から一緒に確認できます。
クロム銅の在庫や納期はどこで確認できますか?+
社内の伸銅在庫リストにクロム銅の記載はありますが、機械加工向けの詳細な在庫・納期は案件ごとに確認が必要です。まず数量と希望納期を伝えてください。
ベリリウム粉じんの安全対策はどこまで確認すればいいですか?+
換気、集じん、防じんマスクの着用など加工環境側の管理体制について、加工内容に応じて確認します。作業環境の詳細データは案件ごとに個別確認が必要です。
海外規格(ASTM)指定でも対応できますか?+
ASTM B196・B441などの海外規格指定でも、JIS相当規格との対応関係を確認しながら相談できます。ミルシートや規格証明が必要な場合は事前に伝えてください。
機械加工とEDM電極、どちらで仕上げるかはどう決まりますか?+
形状、公差、数量から一緒に確認します。複雑なキャビティ形状はEDM電極、比較的シンプルな形状は機械加工が向く傾向がありますが、最終判断は図面条件次第です。
試作段階の少量でも相談できますか?+
試作1個からでも相談できます。量産前に材質グレードと加工条件をすり合わせておくと、量産時の条件が読みやすくなります。
外注先を比較する際、何を基準にすればよいですか?+
扱えるベリリウム銅グレード、クロム銅の在庫有無、EDM電極対応可否、過去の銅合金加工実績を基準に比較すると判断しやすくなります。
短納期の相談も可能ですか?+
可能です。材料が支給か手配込みか、機械加工かEDM電極かで回答速度が変わるため、まず現時点の条件で確認します。
ベリリウム銅以外の難削材でも同じ考え方で確認できますか?+
できます。インコネルやチタンなど他の難削材でも、材質グレード、加工条件、設備適合を分けて確認する考え方は共通です。ただし材料ごとに熱伝導や加工硬化の出方が違うため、条件は個別に見ます。

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参考事例・文献

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