アルミ加工の外注先を探すとき、弊社には何を伝えていただければ対応可否を回答できますか?
アルミ加工の外注先を探す段階では、合金記号、外形寸法、公差、数量、表面処理の有無の5点をお知らせいただければ、自社設備で削るか協力企業へ手配するかを分けて確認します。図面が固まっていなくても、用途と外形寸法だけで一次回答は出せます。[6][7]
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アルミ加工の相談は合金記号と外形寸法から
図面がまだなくても構いません。用途、外形寸法のおおよその大きさ、必要な数量をメモにして、Meta-Naviから相談してください。合金記号が未定でも、使用環境と必要強度が分かれば候補を絞れます。
まず確認すること
アルミ加工の相談で最初に効くのは、加工方法の名前ではなく、合金記号と公差の2つです。弊社の公開事例では、A6061の半導体装置用ハウジングを5軸で削り、公差±0.01mm、面粗度Ra0.4、数量8個、リードタイム20営業日という条件で仕上げています。[3] 同じアルミでも、A7075の鉄道車両用ブラケットは公差±0.05mm、面粗度Ra1.6で月産820個という条件でした。[4] 前者は1個あたりに手間を積む加工、後者は月産数を積む加工で、当たる設備も見積の組み方も別になります。[6]
納期が遅れやすいポイント
- A5052とA7075のどちらを前提に見積を取ればよいか決められない[8]
- 自社で削る範囲と手配になる範囲が見えず、納期の読みが立たない[7]
- 図面の一般公差欄が空欄のままで、精度の前提が加工先と共有できていない[2]
- 薄肉部の板厚と切削条件が決まらないうちは、変形と仕上げ面の荒れ方の見当が付かない[1]
- 試作1個だけの加工を受けてもらえるかが分からない[7]
Q. アルミ加工の相談で、弊社が最初に伺う条件は何ですか?
A. 合金記号、外形寸法、公差、数量、表面処理の有無の5点です。この5点がそろうと、自社のフライスやマシニング、5軸加工で削るか、協力企業へ手配するかを分けて回答できます。[7] 合金記号を先に伺うのは、アルミが単一の材料ではないからです。弊社の材料ページで扱う合金はA2017、A5052、A5056、A6061、A7075で、引張強さは230〜570MPa、硬さはHB45〜150の幅があります。[8] 公差は、図面の一般公差欄で決まります。JIS B 0405の普通公差は精級f、中級m、粗級c、極粗級vの4等級で、たとえば30mmを超え120mm以下の寸法ではfが±0.15mm、mが±0.3mm、cが±0.8mmと、等級が1つ違うだけで倍近く変わります。[2] 数量と表面処理は、当たる設備と工程の並びを変えます。自社のアルミ事例では、A6061の半導体装置用ハウジングが公差±0.01mm、数量8個、リードタイム20営業日[3]、A6061-T6のEV駆動ユニットハウジングが公差±0.03mm、月産2,550個、リードタイム10営業日という条件でした。[5]
Q. 自社で削る範囲と、協力企業へ手配する範囲はどこで分かれますか?
A. 外形寸法と工程で分かれます。自社設備はフライス加工機15台、マシニングセンター12台、旋盤4台で、マシニングセンターの最大加工範囲は2,200×4,000mm、旋盤は最大φ1,200×15mです。[6] この範囲に入る切削工程は自社で受けます。一方、アルマイトを含む表面処理、熱処理、溶接、三次元測定などの検査工程は自社設備に持っておらず、国内300社超の協力企業ネットワーク側で行います。材料手配も同じ扱いです。[6] 自社のレンジから外れる案件も受けます。ターゲット調達では150社超のネットワークから候補3〜5社を1〜2営業日で絞り、見積の比較に3〜5営業日をみています。対応寸法はφ3mmからφ1,000mm以上、最大長12,000mm、数量は試作1個から月産10,000個までです。[7] 先に決めていることが2つあります。1つは開示範囲で、加工先の会社名は原則として非開示とし、検査証明書と材料のミルシートを添えて納品します。もう1つは対象範囲で、海外調達は現在のターゲット調達には含まれていません。[7]
Q. アルミ特有の加工リスクは、発注前にどこまで詰められますか?
A. 仕上げ面が荒れる理由と、工具寿命を動かす要因までは、材料側の機構として発注前に整理できます。ただしアルミ加工の工具寿命と面粗度の実値は、合金記号、材料形態、薄肉部の板厚が決まってから、試作または初期ロットで確定します。[1] アルミは延性が大きいため、切れ刃の近くに材料が凝着して構成刃先ができ、発生から成長、脱落までを繰り返します。凝着が剥がれるときに刃こぼれが起きると、工具寿命と加工面の精度が落ち、条件によっては切削できない状態になります。[1] 同じアルミでも、材料形態で切りくずの出方が変わります。展延性の高い伸展材では切りくずが工具のすくい面に付着して流れにくく、むしり形が主になるため、仕上げ面は荒れやすくなります。鋳物ではせん断形の切りくずになり、むしれ形はほとんど生じません。[1] 工具側の条件で結果が大きく動くことも、公開資料で確認できます。ADC12のダイカスト材にドライで穴あけした比較試験では、無処理の超硬ドリルが26穴で折損したのに対し、DLC被膜のドリルは3,600穴を超えても加工を続けられました。工具寸法はφ5.5mm、穴深さ16.5mmという条件です。[1] この差は工具メーカーが自社の工具と加工機で出した試験値です。弊社で同じ本数が出るかどうかは、合金記号、材料形態、穴径と深さ、使う工具材種が決まってから条件を組んで確認します。[1] 図面側にも、発注前に詰めておける点があります。一般公差を1つの等級で指定しても、面取りとかどの丸みは別表で扱われ、0.5mmを超え3mm以下の範囲は精級fで±0.2mm、中級mと粗級cで±0.4mmと、同じ寸法域の直線寸法より緩い値が当てられます。角度寸法もさらに別表で、短いほうの辺の長さで区分されます。[2]
図面で見ておきたい条件
- 自社のマシニングセンターの最大加工範囲は2,200×4,000mm、旋盤は最大φ1,200×15mです。この範囲を超える外形は、協力企業への手配側で加工先を確認します。[6]
- アルマイトを含む表面処理、熱処理、溶接、三次元測定などの検査は自社設備ではなく、国内300社超の協力企業ネットワーク側で行います。材料手配も同じ経路です。[6]
- ターゲット調達で扱う寸法はφ3mmからφ1,000mm以上、最大長12,000mmまでで、数量は試作1個から月産10,000個までです。海外調達は現在の対象外です。[7]
- 材料ページでアルミの関連工程として登録しているのは、マシニング、5軸、旋盤、フライス、スイス型自動旋盤、切断、表面処理です。アルミの深穴加工は登録がないため、穴径と深さから個別に確認します。[8]
相談前に知っておきたいこと
- 自社事例として示せるアルミの加工実績はA6061とA7075のマシニング加工が中心です。ダイカスト材や鋳物アルミは、合金記号と量産条件が決まれば対応可否と費用を回答します。[3][4]
- アルミ加工の工具寿命と面粗度の実値は、合金記号、材料形態、薄肉部の板厚が決まってから、試作または初期ロットで確定します。[1]
- 海外調達は現在のターゲット調達の対象外で、国内のサプライヤーネットワークだけを見ています。[7]
関連するものづくりトピックス
業界での実機事例(参考)

A6061半導体装置用ハウジングの5軸加工

A7075鉄道車両用軽量ブラケットのフライス加工

A6061油圧マニホールドブロックのマシニング加工

A6061EV駆動ユニットハウジングの5軸マシニング加工
よくある質問
図面がまだない段階でも相談できますか?+
合金記号が決まっていません。何を伝えればよいですか?+
試作1個だけでも受けてもらえますか?+
実際に加工する会社名は教えてもらえますか?+
海外で加工したほうが安いのではないですか?+
アルマイトまで含めて依頼できますか?+
材料はこちらで支給したほうがよいですか?+
見積の回答までどれくらいかかりますか?+
アルミのダイカスト品や鋳物の加工も相談できますか?+
図面の一般公差欄を空欄のまま出すと、何が起きますか?+
すでに他社で加工している部品の相談もできますか?+
あわせて読みたい情報
参考事例・文献
内部事例
- [3] 金属加工ジャパン: A6061半導体装置用ハウジングの5軸加工
- [4] 金属加工ジャパン: A7075鉄道車両用軽量ブラケットのフライス加工
- [5] 金属加工ジャパン: A6061EV駆動ユニットハウジングの5軸マシニング加工
設備・会社情報
- [6] 金属加工ジャパン: 設備一覧
- [7] 金属加工ジャパン: ターゲット調達
- [8] 金属加工ジャパン: アルミニウム加工
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